アイドルと音楽の備忘録

アイドル/アニメ/声優ソングを楽理の視点で分析しています。

笑わないよ!カタチから入っていいんじゃない?

やっぱり酒井拓也は変態だ(褒め言葉)。

 

Beginner's Sailing / 渡辺曜

 

コード譜

 

各セクションの解説

OP

動画の試聴版だと省略されている。

メロディーは大サビ(サビの17小節~)と同じ。

3,4小節はⅣ→Ⅲ→Ⅵm→Ⅱの進行。最後のⅡが第一転回形のⅡ/#Ⅳになっている。

11小節目のFM7(#ⅠM7)はB(Ⅴ)の裏コード。Ⅴ→Ⅰのドミナントモーションの間にワンクッション挟むような形。

 

Bridge

曲の主題のようなセクション。

基本的にルートをE(Ⅰ)で固定しているが、2,4小節は強拍(3,5小節)へのフックとしてD(bⅦ)へ動いている。

C→D(bⅥ→bⅦ)は同主調平行調(=Gmaj)からの借用和音。

 

Aメロ

5,6小節はサブドミナントマイナーを用いたⅣ→Ⅳmの進行。

16小節目のDはその次のCにベースを階段状で繋げるためのパッシングコード。

2番では前半の8小節が省略されている。

 

Bメロ

最初のコードがノンダイアトニックコードのC(bⅥ)。それに伴いメロディーの最初の音もCの構成音のG(bⅢ)から始まっている。

5~8小節は王道進行(4536)の2つ目のコードがⅣmになった形。

15小節目のC/D(bⅥ/bⅦ)はGmajのⅣ/Ⅴを借用した和音。

 

サビ

前半(1~8小節)は比較的シンプルなカノン進行。

後半(9~16小節)は少し変わっている。12,13小節のC#/F→F#mはⅥ→ⅡmのセカンダリードミナントだがⅥを第一転回形のⅥ/#Ⅰにすることでベースを#Ⅰ→Ⅱと半音で繋げている。

大サビ(17小節~)はOPと同じメロディーだがコード進行が変わっている。OPではⅠ→ⅢmだったところがⅣ→Ⅴ→Ⅲm→Ⅵmになったり、Ⅳ→Ⅲ→Ⅵm→ⅡがⅡm→Ⅲ→Ⅵm→Ⅱになったりと変化している箇所がいくつかある。

24,25小節のB→D→G→C→Bは、最初にB(Ⅴ)→D(bⅦ)と短三度上昇し、その後D(bⅦ)→G(bⅢ)→C(bⅥ)と4度ずつ進み、最後にC(bⅥ)→B(Ⅴ)で半音下がるという流れ。

26小節目のFM7はOPでも使われていたⅤ(B)の裏コードの#Ⅰ。

2番では大サビが省略されている。

 

Bメロ2

1番のBメロ繰り返しではなく完全に新しいセクションとなっている。

12小節目のC#aug(Ⅵaug)はC#7b13(Ⅵ7b13)から5th(G#)と7th(B)を省略した形で、次のF#m(Ⅱm)へのセカンダリードミナント

C#aug = C#,F,A C#7b13 = C#,F,G#,B,A

13~16小節は王道進行(4536)の変形。

16,17小節もⅥ→Ⅱmのセカンダリードミナント

20小節目のAm7(Ⅳm7)ではメロディーにノンダイアトニックトーンのG(bⅢ)の音が使われている。

 

ギターソロ

7,8小節目はベースが半音で下がる下降クリシェ

 

Cメロ

2~4小節の「まだわからないね」の"わ"が曲中最高音のE5。

 

ED

基本的にはBridgeと同じだが9~12小節はずっとルートがE(Ⅰ)で固定されている。

 

感想

転回形や借用和音が多用されていて、やっぱり酒井拓也は鍵盤奏者なんだなと感じる。