アイドルと音楽の備忘録

アイドル/アニメ/声優ソングを楽理の視点で分析しています。

音楽における偶数と奇数

ちょっと難しい話かもしれない。

 

曲というのはだいたい2の倍数で出来ている。どういうことかというと、例えばサビであれば16小節で構成されていることが多い(8、18、20、24小節などの場合もあるが)からだ。

これを細かく見ていくと、

 

同じ大楽節*1を2回繰り返すパターン

異なる2つの大楽節を繋げているパターン

 

の2種類が存在する。

そしてこの大楽節をさらに分解すると、

 

同じ小楽節*2を2回繰り返すパターン

異なる2つの小楽節を繋げているパターン

 

があり、この小楽節も、

 

同じモチーフ*3を2回繰り返すパターン

異なる2つのモチーフを繋げているパターン

 

に分かれる。

 

文字だけだといまいち分からないと思うので実際に曲を聞いてみよう。

 

*

制服のマネキン / 乃木坂46

※1:03~

結論から言うと、この曲のサビは、

同じ大楽節を2回繰り返し、異なる2つの小楽節を繋げているパターン

である。

 

詳しく見ていくと、

 

恋をするのはいけないことか? (1つ目のモチーフ)

僕の両手に飛び込めよ     (2つ目のモチーフ)

 

までが最初の小楽節。ここは同じモチーフの繰り返しで、赤字の部分だけ次の小楽節へ展開させるためにメロディーが変化している。

そして次は、

 

若すぎる それだけで  (1つ目のモチーフ)

大人に邪魔をさせない  (2つ目のモチーフ)

 

と、新しい小楽節が始まる。この楽節は異なる2つのモチーフで構成されている。

ここまでで1つの大楽節。この曲のサビはこれを2回繰り返す構成になっている。

*

 

このように、1つのセクションを2で割っていくと細かく見ることができる。

 

ここまで読んでもらえれば、音楽は2の倍数で出来ていると言った理由がわかってもらえると思うが、もちろん奇数の場合もある。

例えば、各セクションの前後を円滑に繋げるために接着剤のような役割を担う小節が挿入される場合。

 

*

インフルエンサー / 乃木坂46

※1:13~

この曲のサビは19小節。これは本来8+8+2の18小節であったところに次の間奏へ繋げるための1小節が追加された形、つまり18+1小節として考えることができる。

この1小節追加するパターンは、転調する際によく用いられる。

*

 

その他に、こういう稀有な例もある。

 

*

トリコリコPLEASE!! / AZALEA

※0:51~

この曲はサビが15小節。これはメロディーが7小節で区切れていることに起因する。

 

AH! 誰も恋への近道なんて知らない

だけど、ね? LOVE ME! (LOVE ME!)

 

太字のところまでで7小節、細字のコーラスの部分が8小節目。この曲はこれを2回繰り返す訳だが、2巡目では細字の部分を省略しそのまま間奏へ進んでいる。つまり、これは本来8+8の16小節だったところが8+(8-1)で15小節になっているということだ。

このような1小節削るパターンはあまり見られない。

*

 

これらのように、1つのセクションが奇数で構成されている場合も有り得る。

 

 

 

トリコリコのサビが15小節で珍しいよって話をするつもりがこんな長い文章になってしまった。

*1:8小節

*2:4小節

*3:2小節